2020.08.04
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用語解説 ワイヤーカット・放電加工編

金属加工、機械加工における、専門用語「ワイヤーカット・放電加工編」をわかりやすく解説致します。
機械加工ビギナーの人にとっては加工用語がなかなか覚えられない、意味が分からないものが多い事があるのではないでしょうか。
加工部品の専門商社がまとめた〈ワイヤーカット・放電加工の専門用語集〉で理解を深めていただけるコンテンツとなっています。

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放電加工

放電加工とは、電気の力で火花を起こし、金属を加工する方法。放電加工機や放電加工のことを英語でElectrical Discharge MachiningからEDMとも呼ばれる。加工槽に入っている加工液に加工物を沈めて水中で加工する。導電性がある金属であれば、どんな厚みや硬さでも加工でき、さらに切削加工では難しい複雑な形状も加工が可能。しかし、切削加工に比べて加工時間がかかることから少量生産に適している。

 

形彫放電加工

形彫放電加工とは放電加工方法のひとつで、ワイヤーカットではできない底のある加工が形彫放電加工では可能。加工する形状を反転させた電極を作り、加工物に転写するように、電極と加工物の間に放電現象を発生させて火花の熱で溶かしていく。電極には、銅やグラファイト、タングステンなど電気を通しやすい材料を使用し、マシニングセンタなどの工作機械で製作する。

 

ワイヤーカット

ワイヤーカットとは放電加工方法のひとつで、真鍮などで作られたワイヤーに電流を流し、糸のこぎりのように金属を切断する。仕組みは、ワイヤーと加工物の間に放電現象を発生させてその火花で加工物を切断する。このときワイヤーと加工物は非接触であり、火花による熱(6000℃~7000℃)で加工物を溶かしながら切断している。加工精度が高く、加工時にバリが出ないうえ、真鍮製のワイヤーは比較的安価のため、コスト削減にもつながる。しかし、糸のこぎり状であるため底のある加工ができない。

 

放電加工・ワイヤーカットの製作事例

SCM435(クロムモリブデン鋼)/ワイヤーカット/無電解ニッケルメッキ

〈サイズ〉φ55mm
クロムモリブデン鋼 SCM435を使用したセットカラーの製作をしました。特殊な形状のセットカラーの為、旋盤加工+ワイヤーカットで加工しました。
表面処理には無電解ニッケルメッキを施しており、処理・検査まで一括対応しております。ワイヤー放電加工は、厚みのある材料から超硬の様な硬い素材まで切断する事ができ高精度での加工が可能です。

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