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公開日: 2025.06.25
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金属加工とは?加工法の種類や選び方を分かりやすく解説

金属加工

金属加工を検討しているものの、「どの方法を選べばよいのか分からない」「費用が不安」という悩みを持っている方もいるでしょう。金属加工では、目的や素材に合う方法を選択することで、仕上がりのクオリティとコストの最適化が可能です。

当記事では、代表的な金属加工の種類と最適な方法を選ぶポイントを分かりやすく解説します。金属加工に関する知識を深め、スムーズに加工依頼ができるようになることで、コストを抑えながら理想的な金属製品を得られるでしょう。

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金属加工とは?

金属加工とは、金属製品や部品を作るために、金属に加工を行う製造工程のことです。金属材料に対する加工作業全般が、金属加工となります。
金属材料はプラスチックなどと比べると重量が大きく、加工の難易度も上がります。しかし、耐摩耗性や耐熱温度が高く、熱による変形も少ないため、比較的高精度な仕上がりになる点は、金属加工ならではのメリットです。

 

金属加工の種類

金属加工は、「形を変える加工」と「性質を変える加工」の大きく2種類に分けられます。ここでは、加工の種類ごとの概要を紹介しますので、金属加工を検討する際の参考にしてください。

形を変える金属加工

形を変える金属加工は、金属を溶かしたり削ったりすることで、図面通りの製品を作る加工方法です。形を変える金属加工には、主に以下のような種類があります。

機械加工
工作機械や切削工具を使って、金属の形を図面通りに加工する方法です。機械加工はさらに、刃物状の加工工具を使う「切削加工」、砥石を使って微細な加工を施す「研磨加工」、放電加工やレーザー加工などを行う「特殊加工」などに分類されます。

塑性加工
金属には、力を加えて変形させた後、力を取り除いても変化後の形状を維持するという性質があります。この金属の可塑性を利用し、素材の形を変える加工方法が塑性加工です。塑性加工には、板状の金属を加工する「板金加工」、金型やハンマーの圧力で成形や鍛錬を行う「鍛造」、金属を回転させながらダイスと呼ばれる工具で部分的に隆起させる「転造」などの種類があります。

鋳造
材料となる金属を炉で溶かし、金型に流し込んで成形する方法です。金型の製作に初期費用がかかるものの、複雑な形状でも比較的容易に大量生産が可能です。

 

性質を変える金属加工

性質を変える金属加工は、金属に化学的処理を加えることで、金属の表面または全体の性質を変える加工方法です。性質を変える金属加工には、主に以下のような種類があります。

熱処理
加熱すると溶け、冷却すると固まるという金属の性質を利用した加工方法です。加工材料となる金属に加熱・冷却処理を加えて内部の組織を変化させ、強度や耐食性、耐衝撃性などを向上させます。熱処理には、「焼入れ」「焼戻し」「焼きなまし」「焼ならし」などの方法があり、目的に応じて使い分けます。

表面処理
金属表面に処理を行うことで、性能を上げる加工方法です。錆予防や外観の美化、表面強化などの目的で行われます。表面処理には、金属の表面を薄膜で覆う「めっき」や、表面を化学的に改質する「化成処理」などの種類があります。

 

金属加工で使用する素材

金属加工で使用する代表的な素材は、以下の通りです。

 

ステンレス 錆びにくく強度や耐熱性も高いため、自動車部品や医療機器など、幅広い場面で使われる金属です。100以上の種類があるため、目的や用途に合わせて適切な素材を選べます。
アルミニウム 多数ある金属材料の中でも、特に軽量で加工しやすいことが特徴です。機械部品から日用品まで、幅広い場面で使用されます。
加工や溶接がしやすく、汎用性の高い金属です。強度や耐久性も高く、工業製品や自動車部品、機械の部品などに幅広く用いられます。
特殊鋼 鉄に炭素以外の元素を加えて性能を上げた金属素材です。鉄に混ぜる元素の種類によって、強度や耐食性、耐摩耗性、被削性など、さまざまな特性を付加できます。
熱伝導性や電気伝導性、耐食性、抗菌性に優れており、電子機器や電化製品の部品としてよく使われる素材です。
真鍮 銅と亜鉛の合金で、亜鉛が20%以上含まれた金属を真鍮と呼びます。電気伝導性が高く、配線機器などによく使われる素材です。見た目が美しいため、装飾品の素材として利用されることもあります。
チタン 軽量で強度にも優れた金属です。耐食性・耐熱性も高く、自動車や航空機の部品によく用いられます。金属アレルギーを起こしにくいため、歯科でのインプラント治療にも活用されています。

金属には、上記以外にも多くの種類があるため、目的や用途に応じて最適な素材を探しましょう。

 

個人でできる金属加工のやり方は?

個人で金属加工を行う場合の主な流れは、以下の通りです。

 

1 金属加工用のこぎりで金属を切断する
2 金属加工用の接着剤または溶接で金属同士を接着する
3 ドリルで金属に穴をあける
4 やすりなどの工具で面取りをする
5 塗装などの仕上げをする

個人での金属加工は不可能ではありませんが、加工には専用の道具や作業スペースが必要です。また、騒音や粉塵の問題もあるため、加工時はトラブルを引き起こさないよう十分に注意する必要があります。トラブルを防ぎながら高精度な金属加工を行いたい場合は、無理をせず業者に依頼するのがおすすめです。

 

金属加工を選ぶポイント

金属加工を社内で行うときは、いくつかのポイントを押さえることで、自社に最適な金属加工の方法を検討できます。ここでは、金属加工の方法を選ぶときに意識すべきポイントを3つ紹介します。

 

加工方法ごとの特徴を理解する

金属加工にはさまざまな種類があり、方法によってメリット・デメリットが異なります。同じ図面で製品を作る場合でも、選択する金属加工の方法によって仕上がりや加工コストが大きく変わることもめずらしくありません。また、少量の製品を一度だけ製造するのか、継続的に大量生産するのかといったプロジェクト内容によっても、適した加工方法は変わります。

迷った際は、自社のニーズと加工方法ごとの特徴を照らし合わせて、最適な金属加工を選びましょう。

 

自社の対応可否や実績を調べる

金属加工の種類を選ぶときは、どのような加工方法なら自社で対応できるかという視点を持つことも重要です。最適な加工方法が分かっても、設備の有無や要求仕様、コスト、納期などの加工条件によっては、自社や依頼先の工場では対応できない場合があります。

過去に金属加工を行ったことがある場合は、類似した製品の製造記録が残っている可能性もあるため、調べてみるとよいでしょう。

 

金属加工に詳しいプロに相談する

加工方法ごとの特徴が分かりにくいときは、金属加工に詳しい人にアドバイスをもらうのもおすすめです。会社の場合、製造部や生産技術部といった部署のスタッフなら、加工方法や素材について詳しく知っている可能性があります。

金属加工に詳しいスタッフがいない場合は、金属加工業者や金属部品を扱う商社などに相談するのも1つの手です。金属加工の豊富な経験と実績を持つ専門商社なら、発注者のニーズをヒアリングした上で、予算や製造期間などを踏まえて最適な加工素材や加工方法を提案してくれます。

エージェンシーアシストでは、金属加工部品の調達に関するご相談を受け付けております。金属加工はもちろん、材料の手配から検査までワンストップで対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

金属加工は、「形を変える加工」「性質を変える加工」の2種類に大別できます。それぞれの加工方法には特徴があるため、目的や用途に応じた金属加工を選ぶことが大切です。まずは自社で対応可能かを検討し、難しければ知見を持つプロに相談してみましょう。

エージェンシーアシストでは、「自社の条件に合う加工先が見つからない」「金属部品1個だけ加工を依頼したい」といったお悩みの解決をサポートしております。金属加工品の調達先をお探しの場合や業務効率化を図りたい場合は、エージェンシーアシストに一度ご相談ください。

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